jieee21のブログ

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創作

昨夜からしつこくバイトの代わりを頼まれ、あまりのしつこさに結局今朝には断りきることができなかった。


バイトの代わりを押し付けられて腹が立ったので、憂さ晴らしに昼になって友人Aを遊びに強引に誘い続け、家まで押しかけた。
最終的には友人Aから嫌われてしまった。やりすぎた。しつこい印象を持たれてしまった。最悪だ。


夕方になって友人Bから飯に誘われた。
僕は傷心を癒したかったのでその飯をとても期待した。
しかしドタキャンされてしまった。
雨が降っていて寒い風の中自転車で彼の家まで迎えに行ったのにもかかわらず、用事を忘れていたの一言で一蹴されてしまった。
そうして僕に残ったものは寒気と気怠い疲労感だけだった。


僕はこのどうにもやるせない気持ちを発散したかったため、夜になって駅に行こうと思い立った。
駅に行けば何かがあると思った。
僕は雨を傘で防ぎながら必死に駅までこいだ。


駅に着いてドン・キホーテの駐輪場に自転車を止め、僕はとりあえずドン・キホーテに入った。
あれだけ品揃えの豊富な店なのだから、何か面白いものが見つかるに違いないと思った。
数分歩き回った。
色々あった。
それだけだった。
やることが無いので僕はトイレに引きこもりスマホを弄った。


スマホにも飽きたのでドン・キホーテを後にした。
僕はこの心の穴を酒で埋めようと思った。
そうして酒の飲める場所を探し、適当な飯屋を見つけたのでそこで飲むことにした。


飯屋に入り、レモンサワーと小サイズの丼を注文した。
飯は中々美味かった。酒を一杯飲んだおかげか心が安らかになった気がした。
まだ酒の余韻に浸りたかったため店に居座ることにした。そうしてスマホを弄って30分が経過した。


僕は何をやっているんだろうと思った。
寂しさを埋めるために一人で何をしても変わらないことは分かっていた。
分かっていて目を背けていた。今まで過ごした時間は何の意味も持たなかった。


時刻は12時を過ぎていた。帰ろう。そう思いドン・キホーテの駐輪場に向かった。


駐輪場は閉まっていた。
12時までだったのだ。
ドン・キホーテは1時まで営業していたのでまさか駐輪場だけ1時間早く閉まるとは思っていなかった。


自転車は無い。バスなどもこの時間に通るわけがなく、歩きで帰る以外に方法が無かった。
そして傘は自転車に刺してあった。
僕は不快な雨に打たれながら歩いて帰った。


僕は歩いている間やることが無かったし、誰も道を通らないのでスマホを弄りながら歩いていた。
そのせいかわからないが、僕は帰り道の方向を間違えていた。
気づいた頃には自宅から大きく離れていた。


僕は歩く距離が増えたことと雨に打たれる時間が伸びたことに苛立ちを覚えた。


そして方向修正のためにマップを開いていたせいなのかわからないが、スマホの充電が切れてしまった。
スマホという唯一の心の拠り所を失った僕は下を向いて歩くこと以外にすることがなかった。

 

今日は散々だ。こうなってしまった原因は全てドタキャンした友人Bだ。

あいつがあんな非常識なことをしなければ、こんな理不尽を受けずに済んだのだ。

思い返せばあの駐輪場は2時間過ぎた後は1時間ごとに100円と書かれていた。
明日取りに行くとして、一晩置いたらどうなるのだろうか。
軽く考えただけでも1000円を超えることは容易に想像できた。

 

僕は冷たい雨に刺激されながら、苛立ちがおさまらなかった。
もうそこに酒の落ち着きは残っていなかった。


結果、その日一日で残ったものは冷えた身体と消えた金だけだった。

 

 

ケチで被害妄想の激しいスマホ依存症の主人公の話でした😇

太宰みたいな文が書きたかったんだ…😇